ホンポウハウス

（Ｃ）Katsuhisa Kida / FOTOTECA

住まい手は野外が大好き。
「家の庭にテントを張って眠りたい」「夫婦２人で星を見ながらお酒を飲みたい」「毎日バーベキューがしたい」と、
住まいに求めるものの大半が外部と関わる行為である。

そこで、ピクニックに行くことを想像した。

場所を決めたら、家族みんなで協力し合い、自分たち流の居場所を作っていく。
さらに時間の経過の中で、居心地のよさを追求していく。
子供たちは木に登り、ママは大事なものを木陰に隠し、パパは寒い夜に向けて暖炉をつくる。

本計画では、与えられた敷地の中で自由奔放に過したときの、住まい手の想像する“行為の集積”を建築化した。
そこには決められた個室という概念よりもっと自由な単位の“陣地”空間がたくさんできる。
“陣地”は行為によって大きさを変える。そして、居住という長いスパンの中で集積された陣地は、やがて広大なスペースとなる。
毎日行われる、生活に欠かせない行為が箱にしまわれ積み上げられていき、結果的に最低限の大きさにまとまった“山”のようなものとなる。

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ホンポウハウス
所在地　：愛知県瀬戸市やまて坂
用途　　：専用住宅
構造　　：木造一部鉄骨造
規模　　：地上２階建て
家族構成：夫婦＋子供２人
敷地面積：２２１．７５㎡
建築面積：　７３．０８㎡
延床面積：１０３．３８㎡
設計　　：基真由美／Ｍ.Ａ.Ｄ ＋ 西牟田奈々／ＳＭＬ
構造設計：大野博史／オーノJAPAN
照明計画：内藤真理子／コモレビデザイン
施工　　：青協建設株式会社
竣工　　：２００６．０３