ミマモリハウス

mimamorihouse_01Photo:SHIMIZU KEN

栃木県さくら市喜連川は、温泉と桜の観光名所として栄えるまちである。
計画地は、まちの中心地にある喜連川小学校に隣接する。この小学校の校庭奥に鎮座する稲荷神社を守り、2月の初午の行事を執り行うのが住まい手の古くからの勤めである。
敷地には2棟の建物があり、その1つである蔵を日常的に使っていたが、住みにくくなっていたため建て替えることとなった。
本計画の最大の目的は、蔵の記憶をカタチとして蘇らせることある。3間×3.5間の平面形状を守ることで棟木と梁の再利用を可能にし、蔵のプロポーションを街並みに再現した。4人兄弟の母が1人で住むが、敷地内に隣接する母屋に対しての離れのような関係で、お風呂は母屋、台所や寝室は離れと、次女の住む母屋と互いに行き来して暮らす。お正月やお祭りなどの節目には、東京から帰省する兄弟たちのゲストハウスとなり、近所の親戚も集まり、料理上手な母がとびきりの手料理を振る舞う。

ミマモリハウスは、土地と役割を受け継ぎ、稲荷神社を直線上に見据え、兄弟たちを見守り続ける母の家である。

 

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ミマモリハウス
所在地 :栃木県さくら市喜連川
用途  :専用住宅
構造  :木造
規模  :地上2階建て
家族構成:母1人
敷地面積:86.91㎡
建築面積:37.26㎡
延床面積:67.89㎡
設計  :基真由美/M.A.D + 西牟田奈々/SML
    :担当/森田啓介
構造設計:桑子亮/桑子建築設計事務所
照明計画:内藤真理子/コモレビデザイン
施工  :成常建設株式会社
    :担当/松島清
竣工  :2014.09



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