ウチニワハウス

Photo:SHIMIZU KEN

千葉市中央区蘇我地区は、140 年続く小学校と新興住宅街が共存する街である。住まい手は、住み慣れたまちへの愛着から、小学校の街区が変わらないという条件で敷地選定をしていた。
ようやく見つけたのが、長手に南北面を持つ、間口７ｍ× 奥行１７ｍという細長い土地である。西側には道路を介してJR 内房線が走り、決して好条件ばかりとは言えないこの土地の魅力は、近隣に慣れ親しんだ人々が住んでいることである。地域サッカーチームに通う子どもたちとサポートする両親の生活の中心はサッカーであり、近隣の人々とつながりを持つのもサッカーを介してのことである。そこで、自由な発想で利用できる空間として、フィールドと呼ばれる吹き抜け空間を中央に配した。床には芝色の床材が敷き詰められている。フィールドの両側上部に親と子の個室がそれぞれ設けられ、個室に開けられた穴からフィールドを観戦することができる。友達や地域の人が集まり、いつも家の中心となるだろう。
家族同士を、また家族と地域をつなげるもの。

ウチニワハウスは、広く解放された庭のような空間 を内包した住まいである。

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ウチニワハウス
所在地　：千葉県千葉市中央区蘇我
用途　　：専用住宅
構造　　：木造
規模　　：地上２階建て
家族構成：夫婦＋子供２人
敷地面積：１２２．５３㎡
建築面積：　６３．２３㎡
延床面積：１０２．６８㎡
設計　　：基真由美／Ｍ.Ａ.Ｄ ＋ 西牟田奈々／ＳＭＬ
　　　　：担当／植谷英子
施工　　：株式会社フタバ建設
　　　　：担当／渡辺悟
竣工　　：２０１４．０９