ジョウショウハウス

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西横浜・藤棚町一帯は、1km以上続く商店街の流れを汲んで、細長い敷地が並ぶエリアである。間口5m×奥行13mという狭小敷地に、住まい手は「ほぼソト」のような開放的な空間を要望した。「ソト」というのは、内部空間にはない余白的なスケール感を持つ空間である。そこで想定ボリュームを立体的に分割し、余白を介入させる手法を考えた。分割した境目に新たな面ができ、視界に入る表面積が増え、室内に立体的な広がりができる。この時、分割尺度を、手が届く、登れる、見上げる、見下ろすなどのソト的な行為で定義し、ソトに居るかのような感覚を得られるようにした。分割されたバラバラのボリュームを太い幹のような柱が貫き、枝を張って樹とつながったようなフレーム構造として全体が成立している。柱はそれぞれのボリュームに応じた最小限のスタンスで構成した。浮かんだそれぞれのボリュームは、建築内部に日向と日陰を創りだす。余白である外部の延長のような空間と、ツリーハウスのようなボリュームの関係により、上昇感を得られる空間を目指した。

上るほどに楽しい気分になることが「ジョウショウハウス」の名の由来である。

 

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ジョウショウハウス
所在地 :神奈川県横浜市西区
用途  :専用住宅
構造  :鉄骨造
規模  :地上3階建て
家族構成:夫婦
敷地面積: 66.66㎡
建築面積: 49.79㎡
延床面積:119.68㎡
設計  :基真由美/M.A.D + 西牟田奈々/SML
構造設計:鈴木啓/A.S.Associates
    :担当/桑子亮
照明計画:内藤真理子/コモレビデザイン
施工  :株式会社トーヨーホーム
竣工  :2009.08



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